ILACで何が起きたのか
カナダの大手語学学校ILAC(International Language Academy of Canada)が、2026年9月18日、破産保護を申請し、トロント・バンクーバー両キャンパスでの営業を即日停止しました。すべての授業・プログラムがその日のうちにキャンセルされ、破産管財人にはKPMGが任命されています。約30年の歴史を持ち、多国籍の留学生を受け入れてきた大手校だっただけに、業界内でも大きな衝撃をもって受け止められています。
なぜ倒産?
背景にあるのは、カナダ政府による留学生受け入れ制度の大幅な見直しです。2024年1月の留学生ビザ発給数の上限設定、同年9月施行のPPP(公立・私立提携プログラム)修了者に対する就労ビザ要件の厳格化など、ここ数年続く規制強化が語学学校業界の収益構造を大きく圧迫していました。ILAC自身も「過去3年間の業界を取り巻く規制変化」による財務悪化を理由として挙げています。同時期にEC Englishが25校を閉鎖したことも報じられており、単独の経営問題ではなく、業界全体の構造的な変化が背景にあると見られています。
影響を受けるのは誰?
直接的な影響を受けるのは、ILACに在籍中の学生(新設トロントキャンパスだけで29カ国から約1,200人が在籍)、これから入学を予定していた学生、そして留学エージェント経由で申し込みをしていた方々です。返金や転校については、州や申込方法によって対応が異なり、現時点で統一的な方針は示されていません。留学生団体Languages Canadaは、加盟校への転校支援を進める方針を示していますが、9月25日以降に渡航予定だった学生については、宿泊費や空港送迎費の補償対象外となるなど、個別の事情によって差が出ています。
ワーホリでカナダに来る方への影響
ワーキングホリデー自体のビザ要件には、通常、特定の語学学校への在籍は含まれていないため、ビザのステータスそのものが直接影響を受けるケースは多くありません。一方で、渡航前に語学学校をILACに決めて学費を前払いしていた方、現地で語学研修から始める計画を立てていた方にとっては、次のような実務的な影響が生じています。
前払いした学費の返金が不透明で、資金計画の見直しが必要になる可能性がある
現地到着後に通う予定だった学校がなくなり、急遽別の学校を探す必要がある
住居(学校提携の学生寮やホームステイ)の手配も合わせて見直しが必要になる場合がある
Study Permit(就学許可)を保有している方は、別の指定教育機関(DLI)に切り替える際、IRCCへの新規申請が必要になるケースもあるため、渡航前・渡航後にかかわらず、公式情報の確認が欠かせません。
語学学校選びの代替オプション
トロント・バンクーバーには他にも数多くの語学学校があり、国籍構成、授業スタイル、費用、立地などがそれぞれ異なります。学校選びの際は、以下の点を確認することをおすすめします。
Languages Canadaなど業界団体への加盟状況(第三者機関による質保証の目安になる)
州の学生保護制度(オンタリオ州のTraining Completion Assurance Fundなど)の対象校かどうか
学費の支払いタイミング(全額前払いを求めない学校もある)
提携エージェントが留学生の預り金を分別管理しているかどうか
今回のように大手校でも突然の閉校が起こり得ることを踏まえると、「なぜその学校を選んだのか」という当初の目的(費用、立地、コース内容など)に立ち返り、複数校を比較検討する姿勢がこれまで以上に重要になっています。
今回の件から学ぶ、渡航準備でできる備え
今回のILACのケースは、学費や学校選びに関する話ですが、海外での生活には、学校の閉鎖以外にも、体調不良やケガ、荷物のトラブル、予期せぬ渡航スケジュールの変更など、事前には予測できないことが起こり得ます。ワーキングホリデーで渡航される際は、医療費や携行品、予定変更に備えた保険への加入も、渡航準備の一環としてぜひご検討ください。BestQuoteでは、ワーホリ保険のプラン比較や、ご自身の状況に合った保険選びのご相談を承っております。見積りはいつでも日本語で無料ですです。カナダでの医療保険に関する質問やご相談はお気軽にお問い合わせください。















