フラッグポールとは?カナダとアメリカの国境でビザを切り替える方法

カナダのブリティッシュコロンビア州でのビザ切り替え(フラッグポール)についての個人的な体験談を紹介しています。ビジタービザから学生ビザへ、そして学生ビザからワーキングホリデービザへと2回のビザ切り替えを経験しました。それぞれの切り替えに必要な書類や注意点を説明しています。ビザや移民に関する質問は専門家に相談ください。

注意:この記事は法的なアドバイスを提供するものではありません。ブリティッシュコロンビア州でのフラッグポールに関する個人的な体験談です。移民に関する質問は、移民コンサルタントまたは弁護士資格を持つ専門家にご相談ください。

カナダでのビザ切り替えにはオンラインで完結する場合と、一度カナダ国外に出る必要がある場合に分かれます。アメリカとカナダの国境に行くことさえできれば陸路でもビザ切り替えが可能です。これをフラッグポール(Flagpoling)と呼びます。この記事では筆者が実際にに体験した2回の異なるフラッグポールついて紹介します。

カナダのブリティッシュコロンビア州でのビザ切り替え(フラッグポール)についての個人的な体験談を紹介しています。ビジタービザから学生ビザへ、そして学生ビザからワーキングホリデービザへと2回のビザ切り替えを経験しました。それぞれの切り替えに必要な書類や注意点を説明しています。ビザや移民に関する質問は専門家に相談ください。
visa application

ビザ切り替え背景

  1. ビジターとしてカナダに入国し6ヶ月の滞在後、Coop留学のためにStudy Permit(学生ビザ)とWork Permit(就労ビザ)を取得しにPoint Roberts (Boundary Bay/Tsawwassen)に訪問
  2. Coop留学終了後、IECビザ(ワーキングホリデーやROワーホリの総称)に切り替えるために再びPoint Robertsに訪問

必要書類

フラッグポールに必要な書類を調べて実際に持っていったのは以下です。

【切り替え その1】観光ビザ→Coop留学

  • パスポート→有効期限を再確認
  • カレッジの入学許可書
  • 【任意】ビザ期間中のIEC緊急医療保険→BestQuote Travel Insuranceのもの
  • 銀行残高証明書→$3,000あると安心。過去1週間以内に発行されたもの。
  • eTAとESTAそれぞれの登録証明書
  • POE(Port Of Entry)→ポートオブエントリーと呼ばれるビザ引換券

【切り替え その2】Coop留学→ワーホリ

  • パスポート→有効期限を再確認
  • 現在のビザ→Study PermitとWork Permitの両方を持参
  • 【義務】ビザ期間中のIEC緊急医療保険→BestQuote Travel Insuranceのもの
  • 銀行残高証明書→$3,000あると安心。過去1週間以内に発行されたもの。
  • eTAとESTAそれぞれの登録証明書
  • POE(Port Of Entry)→ポートオブエントリーと呼ばれるビザ引換券


こちらはPOEの1枚目。2枚あるので全部印刷して持参しました。

バンクーバー近辺の2か所の国境事務所

国境は通常24時間営業、年中無休です。

Boundary Bay (Point Roberts) Border Crossing

バンクーバーダウンタウンからスカイトレイン(Canada Line)とバスを乗り継いで行くことが可能です。所要時間は1時間強ほど。茶色の小さな事務所なので建物は見つけやすく、平日も休日も比較的空いています。平日に行くとほぼ人がいないのでおすすめです。

Peach Arch/Douglas (Blaine) Border Crossing

バンクーバーからシアトルに向かうときに通過するPeach Arch/Douglas (Blaine)国境事務所。電車やバスを乗り継いでも50分歩かないと到達できないため、車がないと行くことは難しい。複雑な手続きの場合はこちらの大きなオフィスでの手続きをお勧めします。バンクーバーから車で1時間ほど。

切り替えの実際

【切り替え その1】観光ビザ→Coop留学

必要書類を持ち、交通公共機関を乗り継いでPoint Robertsに向かいます。国境に近づくにつれて待つ車が見られ、交通量もやや増加しました。歩行者向けの横断歩道があるのでそこを渡り到着です。入口があるのでビルの中に入りましたが、オフィサーに「まず先にビルをぐるっと回ってアメリカからカナダに向かう車の流れに合流してね。違うオフィサーがいるから、訪問の主旨を話してください。」と言われました。正しくはこちらの矢印の方向に向かうことでした。

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赤の矢印を沿うように角で曲がるのが正解


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ここから先はこの茶色のカナダ側事務所の周りをぐるっと一周します。まっすぐ突き進まないように注意です。

建物に沿って進んでいきます。国境は目の前なので、不法侵入にならないかと恐る恐る歩きました。建物の壁を手で触るかのように沿って歩けばよかったのですが、迷ってしまいまっすぐ歩いてしまいました。その瞬間、アメリカ側のオフィサーが「何しに来た?!こちらに来るな」と強めの主張。大声で「フラッグポール」と伝えると”あちらに進んでください。」と手でジェスチャー。不法侵入しようとする人に見えたのかもしれません。カナダ側に歩き返すと看板を見つけました。

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歩行者は赤い丸で囲った部分で待つことができます。

高速道路の料金所と同じような感じです。歩いて窓口に行きます。オフィサーにパスポートを提示、ビザ切り替えの趣旨を伝えると以下のような項目について厳しめに聞かれました。

  • これまでのビジター滞在期間は何をしていたのか
  • どこに住んでいるのか
  • 学校と専攻は何か

黄色い引き換え用紙を貰いオフィスの中に入るよう言われたので、建物の角を左に曲がり中に入りました。中にいる別のオフィサーに用紙とパスポートを提出します。20分もしないうちにビザが無事に発行されました。名前のスペル有効期限などのビザに記載されている情報に誤りがないか再度確認しました。

【切り替え その2】Coop留学→ワーホリ

Coop留学を終了しワーホリに切り替えることにしました。在学中にワーキングホリデーの申請をしPOEを取得済だったので卒業のタイミングでビザ切り替えがスムーズにできました。BC州運転免許証を取得済なのでカーシェアリングEvoの車を借りてPoint Robertsに向かいました。車だと所要時間はバンクーバーダウンタウンから50分ほどです。国境事務所専用駐車場があるのでそこに車を停めました。2回目でかなり自信をもってビザ切り替えに挑んでいたからか、「ビジター→ビザ」ではなく「ビザ→ビザ」切り替えだったからか、質問もほぼなく、かなりスムーズに進みました。

注意:通常Coop留学生のビザは学校卒業日より3か月ほど長く記載されていますが、学校を卒業した日の翌日からは合法的に働くことができないといわれています。Coop留学後にワーホリを考えている方は早めのワーホリ申請をお勧めします。詳しくはご利用中のエージェントまたはビザコンサルタントにお問い合わせください。

これからフラッグポールに行く方へ

必要だと思う書類はすべて持っていくこと

できれば書類は印刷して持参すると良いでしょう。また同中に書類をなくしたり家に忘れたときのために、携帯にも画像を保存していました。書類不備でビザを受け取れない最悪の可能性は拒めませんが、書類を多めに持って行っても損することはありません。

できれば平日を狙う

Point Robertsは空いているオフィスですが、それでも休日は込み合う可能性があります。平日に訪問するのがおすすめです。

ビザの名前のスペル有効期限を再確認

生年月日や性別はもちろん、雇用主は”OPEN”になっていることも確認しましょう。ビザに誤りがあるとオフィサーがその場で直してくれます。二度手間を防ぐためにも、基本情報のダブルチェックをしましょう。

システム上アクティベイトか

最近見かけるケースです。オフィサーがアクティベイトにし忘れることも起こり得ます。これがされていないと、カナダで働くために必要なSINの取得ができません。手続きにも時間がかかってしまいます。

Man with bag waiting to immigrate to Canada

終わりに

最後までご覧いただきありがとうございます。国境・ビザなどと聞くと身構えてしまいがちですが、事前準備をしっかり行っていけばより安心して自信を持って臨めるかと思います。実際にもう一つの国境事務所でビザ切り替えをした同僚が執筆したブログも併せてご覧ください。質問やコメントもお待ちしております。

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