カナダワーホリ保険
1. カナダの医療制度
1-1. カナダの医療費と公的医療保険の仕組み
カナダでは、日本と同様に公的健康保険制度が存在し、外国人も加入できる場合があります。ただし、全ての外国人が対象となるわけではありません。公的健康保険に未加入で、医療費を全額自己負担する場合、カナダの医療費は非常に高額であることで知られています。以下は、カナダでの医療費の一例です:
- 風邪でクリニックを受診:$150~
- 骨折治療:$25,000~
- インフルエンザの疑いで夜間病院を受診:$1,000
- 親知らずの抜歯(1本):$350~
- MRI検査:$1,000~
1-2. ワーホリ参加者は公的医療保険に加入できる?
日本では、国民健康保険に加入している場合でも、医療費の2~3割を受診者が負担します。一方、カナダでは公的健康保険に加入している場合、基本的に医療費は無料です。ただし、歯科と眼科は保険の適用外であり、全額自己負担となります。
以下は、日本人がカナダの主な州で公的健康保険に加入できるかを、ビザの種類別に示した表です:
そのため、ワーキングホリデー中にフルタイム(週30時間以上)の仕事に就くことができれば、上記の3州では医療費が無料となります。州保険の加入方法については、こちらの記事をご覧ください。
1-3. 公的医療保険でカバーされる内容
ここまで公的健康保険について説明してきましたが、公的保険といえども、すべてを網羅する包括的な医療システムではありません。具体的には、以下のような制限があります:
- 救急車代や処方薬代は自己負担
- 州によっては、州保険申請から補償開始まで待機期間がある
- 歯科や眼科の治療は保険適用外
そのため、カナダ国民の多くは、勤務先が提供する福利厚生(ベネフィット)を活用したり、個人で追加の健康保険に加入することで、これらのカバーされない分野を補っています。
2. ワーホリ保険の必要性
2-1. カナダワーホリ保険とは?
ここまで、公的保険が包括的な医療システムではないことを説明しました。それでは、公的保険でカバーされない項目や申請後の待機期間をどのように補えばよいのでしょうか?その解決策として登場するのが、民間の緊急医療保険(通称ワーホリ保険)です。
ワーホリ保険は、主に海外緊急医療保険を指し、カナダ滞在中に発生したケガや病気の緊急治療を補償します。ただし、以下の点には注意が必要です:
- 持病の定期健診や検査、服用中の薬の更新費用は含まれない
- 補償対象はあくまで、突発的に発生した緊急医療のみ
2-2. ワーホリ保険が必要な2つの主な理由
【理由1】カナダ移民局(IRCC)からのワーホリ保険要件
カナダ移民局(IRCC)は、ワーホリ参加者全員に対し、ワーホリビザ発行時に緊急医療保険の加入を確認する場合があると述べています。この保険には、以下の3点が必ず含まれている必要があります:
- 入院
- 治療
- 本国送還補償
特に、州の保険では補えない「本国送還補償」は、ワーホリ保険でのみ対応可能な重要な項目です。
【理由2】州の保険では賄いきれない部分を補うため
州の保険ではカバーされない項目(例:救急車、処方薬など)を補償するのがワーホリ保険です。プランによって補償内容は異なるため、カナダの保険会社のプラン内容を比較し、無料の見積もりを取得することをおすすめします。見積もりは1分程度で簡単に取得できます。
以下は、州医療保険とワーホリ保険の主な補償範囲の違いです:
州医療保険の補償範囲外
- 救急車による搬送
- 事故や急病の回復に関連する処方薬費用
- 松葉杖、車椅子などの医療器具のレンタル費用
- 長期入院時の家族訪問費用
- 病院の付随費用(インターネット、テレビ、駐車場など)
- カナダ国外での旅行中の医療費
ワーホリ保険の補償範囲外
- 緊急でない医療機関の受診
- 妊娠に関連する医療費
- 薬物やアルコールの使用に関連する医療費
- 過激なスポーツや危険行為による傷害
- 精神疾患に関連する医療費
3. ワーホリ保険の選び方 2025年最新版
3-1. 日本の保険とカナダの保険
3-1-1. シンプルかつできるだけコストを抑えたい → カナダ現地の保険
- BestQuoteでは、9社15プランのワーホリ保険を取り扱っています。
- カナダ現地の保険会社を利用することで、保険会社とカナダの病院間でのやり取りが非常にスムーズです。
- 必要最小限のコストで、緊急医療に特化した保険が選べます。
- 1年間の保険料は4万5000円∼。
3-1-2. 医療保険だけでなく、手荷物紛失、飛行機遅延、賠償責任など包括的なカバーが欲しい → 日本の保険
- 日本の保険は、医療費だけでなく、旅行中のトラブルに対する包括的な補償を提供します。
- 保険料は2~4倍と、高くなる傾向がありますが、万全な安心を求める方に適しています。
- 1年間の保険料は約20万円∼
3-2. ワーホリ保険を選ぶ際に確認すべきポイント
■ カナダ移民局からの条件を満たしているか
ワーホリ保険には以下の3つの補償が必須です:
- 入院
- 治療
- 本国送還補償
■ オンライン診療補償の有無
オンライン診療は、日本でも普及が進む便利なサービスです。BestQuoteのMedECプランでは、カナダ国内最大規模のオンライン診療サービス「Maple」を年に3回まで無料で利用できます。このサービスは2024年10月以降にMedECプランに加入いただいた方が対象です。医師の診察をオンラインで受けた後にデジタル処方箋を受け取ることも可能です。処方薬は自宅に配送または、薬局で受け取るかのどちらかを選ぶことができます。
■ キャッシュバックの有無
BestQuoteのMedECプランでは、州の公的保険に加入した方に対し、未使用の保険料の25%を返金するGHIP返金制度を提供しています。手続きは簡単で、公的保険加入を証明する書類をメールで送付するだけで完了します。
■ 早期帰国による返金対応
予定より早く帰国する可能性がある場合、未使用の保険料が返金されるかどうかは保険選びの大きなポイントとなります。BestQuoteの保険は早期帰国時の返金対応が可能です。ただし、この手続きには保険期間中に一度も保険金請求をしていないことが条件です。
■ 日本語申し込み
BestQuoteでは、日本語で申し込みが可能で、日本語による問い合わせにも対応しています。言語の壁を感じずに手続きができるのは、初めて保険を利用する方にとって大きな安心材料です。
■ 延長手続きのしやすさ
ワーホリ後にROワーホリや滞在延長を予定している場合、延長手続きが可能な保険を選ぶことで柔軟に対応できます。BestQuoteが提供する保険は全て延長手続きが可能です。
■ 日本出国後でも購入可能か
日本の保険会社では日本国内での購入が必須ですが、BestQuoteの保険は日本を出国後でも加入可能です。ただし、カナダ到着後に加入する場合は、一定期間保険が適用されない「待期期間」が発生するため、可能な限り事前に手続きを済ませることをおすすめします。
3-3. クレジットカード付帯のワーホリ保険
日本で発行されたクレジットカードに付帯する海外医療保険を利用することを検討している方もいるかもしれません。しかし、利用を検討する際は、ワーホリ保険の条件である「入院」「治療」「本国送還補償」の3点を満たしているかを必ず確認してください。
また、ワーホリビザの期間全体をカバーする保険に加入している必要がある点にも注意が必要です。多くのクレジットカード付帯保険は、補償期間が3か月程度と短いため、ビザの有効期間をすべて保障できない場合があります。この場合、不足する期間を補うための追加保険の手配が必要になります。
クレジットカード付帯の保険を選択する場合は、補償内容や期間がカナダ移民局(IRCC)の要件を満たしているかどうかを慎重に確認し、不足がないようにすることが重要です。
4. 保険料を抑える方法
4-1. 最高補償額と自己負担額を調整する
補償額と自己負担額を調整することで、保険料をコントロールできます。補償額を高く設定すると保険料も上がりますが、自己負担額を増やすと保険料を下げることが可能です。自己負担額とは、保険金請求時に自分で負担する金額のことで、$0、$50、$100、$250、$500、$1000から選ぶことができます。例えば、自己負担額を$300に設定した場合、医療費が$500かかった際には、保険金として$200が支払われます。
4-2. BestQuote MedECのキャッシュバック制度の活用
MedEC(メデック)プランに加入すると、州の公的医療保険に加入することで、最終的な保険料を抑えることができます。このプランでは、州保険に加入後、未使用の保険料の25%をキャッシュバックする制度があります。これにより、負担を軽減しつつ必要な補償を得られるのが特徴です。
4-3. ライフスタイルに合わせた保険のカスタマイズ
BestQuoteが提供するワーホリ保険のプランには、個々のライフスタイルに応じて選べるオプションが豊富です。
たとえば:
- ウィンタースポーツ補償付きプラン:カナダでスキーやスノーボードを楽しむ予定がある場合に最適。
- 既往症補償プラン:持病のある方に適したプラン。
- 一般プラン:ウィンタースポーツをしない方や健康状態に問題がない方におすすめ。
これらのオプションにより、自分の健康状態や予定に合わせて補償内容をカスタマイズし、無駄なコストを抑えた保険選びが可能です。
5. BestQuoteでワーホリ保険に申し込むには?
BestQuoteの取り扱うワーキングホリデー保険に申し込むことが決まったら、見積もりページの青いボタン「購入へ進む」から申し込みを行えます。プランによって異なりますが、購入後は保険加入証明書が最短で5分以内、遅くとも1営業日以内にEメールで届きます。購入前でも購入後でも、ワーホリ保険について不明点がある場合は、日本語でお気軽にお問い合わせください。
6. ワーホリ中の万が一に備えて
6-1. 薬局で薬剤師さんに相談
カナダの薬局には薬剤師が常駐しており、健康状態について気軽に相談できます。市販薬や一部の処方薬は薬剤師に処方してもらうことも可能です。
6-2. オンライン診療サービスの利用
都市部から離れた場所で体調を崩した場合、オンライン診療サービスを利用するのも一つの手です。カナダでは、Maple、TELUS Health、Rocket Doctorなどのオンライン診療サービスが広く認知されています。
6-3. ウォークインクリニック受診
医師に直接診てもらいたい場合は、近くのウォークインクリニックを受診できます。ウォークインクリニックは予約なしで訪れてすぐに診察を受けられる施設ですが、最近では急激な人口増加や医師不足の影響で、予約が必要なクリニックも増えています。現在地周辺のウォークインクリニックの混雑状況は、Medimapで確認することができます。
6-4. Uegent Care受診
中程度のけがや病気の場合は、Urgent Careを受診することも可能です。健康状態によって待機時間が異なります。
6-5. 救急病院(ER: Emergency Room)
重度のけがや病気の場合は救急病院に向かいます。あるいは救急車9-1-1を呼ぶことも可能です。
いずれの場合も、まずは保険会社への連絡が大切です。連絡が受診後24時間以上遅れた場合、保険金手続きに支障が出る場合があります。
7. よくある質問
8. IECについてもっと知る
カナダでのワーキングホリデーは、International Experience Canada(IEC)プログラムの1つであり、世界中から毎年多くの若者がカナダに渡航しています。IECプログラムの参加条件として、カナダと二国間協定を結んでいる国のいずれかの出身で、18~35歳(国によって異なる)であることが挙げられます。それぞれの国には申請要件のリストがあり、ブラジルやアルゼンチンなど二国間協定を結んでいない国も存在します。しかし、そのような国の国民は、公認団体(通称Recognized Organization、ROとも呼ばれる)を利用することで、最長1年間のIECビザを申請することができます。ROを通してのカナダでの就労ビザは、日本国籍を有する方でも取得可能です。(通称ROワーホリ)
IECを利用して最長2年間の滞在が可能
IECプログラムのワーキングホリデー(毎年6,500人にビザが給付)で1年の就労ビザ+IECプログラムのROを通して(抽選あり)1年の就労ビザ=日本国籍を有する方でも2年間カナダでの就労も可能です。これらはOpen Work Permitであり、ビザが有効である期間は一部職種には制限ありますが雇用主の指定がありません。