【カナダの薬事情】日本からの処方薬を持ち込みは可能?量の制限は?

カナダへ渡航する時は、処方薬と市販薬を90日分まで持ち込むことが可能です。ただし、特定の成分を含む薬は制限があり、税関で申告が必要です。長期滞在者は、郵送や宅配便で薬を持参したり、現地の医療制度を利用して処方薬を入手することもできます。医療保険加入者は処方薬無料になることもあります。

「日本から花粉症の薬、目薬、風邪薬、持病の内服薬など薬は持参できるのか?」ワーホリ、カナダ留学や移住の準備中に、一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?制限はあるものの、基本的に薬を日本から持参することは可能です。

カナダでは薬は主に2種に分類

一般用医薬品(OTC:Over-the-counter:日本でいう市販薬に当たります。これらの医薬品は、医師の処方箋がなくても合法的にドラッグストアなどで購入できます。

処方薬:処方された人だけが使用できる薬です。これらの医薬品を入手するには、まず医師の処方箋が必要です。

Canadian doctor ready to explain healthcare in Canada for non-residents

薬の持参は可能

処方薬と市販薬の両方について、90日分または1回分の治療薬を持ってカナダに入国することが可能です。市販薬については薬品名と用途が記載されたメモ(英語)を添付すると良いでしょう。目薬やサプリメントについても同様です。また、処方薬については医師からの英訳された処方箋を持ち歩くことが原則条件となっています。持ち込みたい薬について、カナダでも合法かどうかはこちらの処方箋医薬品リストで医薬品の状況を確認できます。

また、以下の成分が含有している薬の持ち込みを検討している場合は注意が必要です。

  • ゾルピデム
  • ロラゼパム
  • アルプラゾラム
  • バルビツール酸塩
  • ペントバルビタール
  • アンフェタミン
  • 白同化ステロイド
  • モルヒネ
  • オキシコドン
  • メタドン
  • ヒドロモルフォン

上記の11物質を含む薬については郵便でカナダに送ることはできません。また、カナダに到着したら、税関で薬を申告する必要があります。この要件は、カナダに入国する場合も出国する場合も同じです。

参照:Travelling into and out of Canada with prescription medications that contain controlled substances

薬は機内持ち込み可能?

一般的に市販薬も処方薬も機内持ち込みは可能です。また、預け入れも可能です。不明な場合はカナダ航空輸送保安局(CATSA)の公式サイトを利用して機内持ち込み可能かどうかを調べることができます。例として以下の写真はアルコールを含む薬と目薬を検索した結果です。両者ともに機内持ち込みも預け入れも可能です。

Medecine Containing Alcohol

Eye drops
引用:https://www.catsa-acsta.gc.ca/en

カナダ現地で処方薬を入手する方法

ワーキングホリデーやCoop留学、スーパービザ等を利用して最低でも1年滞在予定の場合、90日分の常用薬では足りないことがほとんどです。カナダに長期滞在する場合は、3ヶ月ごとに90日分の処方薬や市販薬を日本から取り寄せることができます。またカナダの州医療保険制度(GHIP)や民間保険を利用してクリニックを受診し、処方薬を入手することもできます。カナダの医療制度についてはこちらの記事で解説しています。

処方薬を貰うために医師からの処方箋が必要がになります。軽症の場合はウォークインクリニックを受診することができますが、医療従事者不足により、待ち時間が1時間以上だったり、予約必須のクリニックが多いことも現実です。

 

ですが、medimapという便利なサイトを使うことで、効率的に待ち時間が少なく、現在地から近いクリニックをリアルタイムで探すことができます。目的や症状に合わせて簡単に検索することができます。以下は「Vancouver」「Walk-In Medical Clinic」で検索した結果です。待ち時間や予約の必要の有無、予約もサイトを通して完了させることができます。

Medimap
引用:https://medimap.ca/clinics/walk-in-clinics/bc/vancouver?page=1

また、近年は日本でもオンライン診療が発達してきているように、カナダでもMapleというアプリを使って自宅に居ながら医師の診察受けることができます。ウォークインクリニックの1回の費用は$100以上と言われているのに対し、Mapleでは$69~とかなり良心的な受診代だと言えます。受診後はデジタル処方箋を発行してもらえる上、待ち時間も5分以下ととても便利なサービスです。州の医療保険に加入している人は一部サービスが無料にもなるので是非チェックしてみてください。

Apple Storeからダウンロード

Google Playからダウンロード

処方薬は州の公的保険GHIPの補償外?

①カナダの各州が提供する公的保険にのみ加入している人-処方薬は有料。処方薬は自分で負担。

②日本の民間緊急医療保険に加入している人 – 無料。診察代や処方薬の代金を立て替えずに済むケースが多い。

カナダの民間緊急医療保険に加入している人-無料。ただし、一度自分で建て替える必要があるケースがほとんど。

④公的保険と民間保険の両方に加入している人-無料。診察代は州医療保険でカバー、処方薬は民間保険でカバーされます。

海外旅行時は緊急医療保険への加入を忘れずに

海外旅行では予期せぬことが起こり得ます。医療保険に加入しておけば、海外旅行中も安心で、必要な時に医療サービスを受けることができます。カナダ旅行保険の見積りは横のセクションより無料で取得できます。ワーホリ予定の方はこちらも参照ください。

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